by 渡辺天和斎 Information
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2005年 01月 24日
漁港と言えば、海産物の宝庫。ちょっと夕飯の魚を買いにいくつもりで出掛けた那珂湊漁港でおいしいものにたくさん出会った。幸せ気分と疲労感をちょっとだけお裾分けしようと思う。
これは街道沿いにあった、観光客向けの魚屋で食べたアンコウのどぶ汁(400円)。以前から憧れてたそれを、400円で食べられるとは。寸胴鍋で煮られているのが多少気になったが頼んでみた。見た目は雑誌で見た通りの色。とはいえ、だいぶ水で薄めて作ったものだろう。でなければ400円で提供できるわけがない。 口に入れた瞬間広がる、苦みを多分に含んだ味わい。 思わず「くどーい」と言ってしまいそうだった。オレンジ色の脂肪がこってり浮いていて、口の中にざらついてくるつぶつぶが、元は肝なんだと訴えてくる。ご飯を入れたらちょうどよさそうだ。オリジナルレシピのままだと、よっぽど魚好きの人でないと食べられないというわけが分かった。具はアンコウの身と、大根、白菜、エノキ。そしてアンコウの肝が椎茸のようにたくさん入っている。これで400円なら安いものだ。よって★★★。 この店では焼きガキも食べた。殻付きカキをその場で焼いてくれる。1個200円ほど。 待ちきれなくて焼けるところをじっと見てしまった。からの中にわずかにたまった水分がジュジュジュ……と沸騰してきて、透明感を持っていた身がはっきり不透明になっていく。食べる前から目にごちそうだ。 熱いのを我慢してほおばると、煮立った海水を飲んだかと思うほど濃厚な磯の香りが鼻を突き抜ける。かみつぶしたカキからあふれる汁と、殻の中に残っていた汁を口の中で混ぜ合わせると、程よい塩味のスープになって2度うまい。 カキは生が一番かと思っていたが、なかなかどうして。焼いている時間も含めて焼きガキは贅沢なごちそうだ。カキの季節には是非ご賞味を。★★★★。
by tenhosai-north
| 2005-01-24 15:30
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