by 渡辺天和斎 Information
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2006年 01月 12日
創作メモの名を借りた作者の言い訳とも言う。
サニーサイドが新次郎に理不尽な要求をするという筋書きの、この2つの作品は、もともと1本にする予定でした。 メインのエピソードは「散花針」で、「懲罰」がその中の回想シーンという構造になっていました。が、回想シーンが長くなりすぎると話の流れを妨げてしまうので、そこだけ独立させて「懲罰」を書き上げました。 「散花針」という小道具ですが、昔読んだ時代劇漫画に出てきたものです。名前はついていませんでしたが、鍼師がなじみになった陰間にその鍼を使ってました。名前はまあ、アレを白い花にたとえて「花を散らせる針」ということで。冷静に考えれば痛いだけなんですけどね。 後日追記:こういう責め方、実際にあったみたいですね。帝国陸軍でそれを経験した人によると、針どころかもっと太いものまで入れられて、病みつきになるほど気持ちよかったんだそうです。(軍隊内のSM拷問より:未成年閲覧禁止) サニーサイドというキャラクターは動かしやすくて重宝するなー、と書いていて思いました。美形だし金も権力もあるし、かなり無茶をさせられる。そして、2枚めにも3枚めにも悪役にもなりうる、演技の幅の広いキャラクターです。 原作ではハーレムを街ごと買い取ったり、都市防衛のためとはいえ明らかに趣味に走ったミサイルを作らせて無断でぶっ放したり、「お前本当に主人公側の司令官か!?」と思うような悪辣な台詞を吐いたりと、破天荒な男です。私はそんなサニーの破天荒さが好きだったりします。あのぱきっとした声も好きです。おじさん好きの血が騒ぎます。(そういう意味では巴里編はおっさん天国だった) 逆に、新次郎のキャラクター造形には苦労しました。大神一郎との差別化が難しかったんです。小説なので視覚に訴えることができないし、この手の話だと全く同じ役目を演じるわけだし。 そこで、新次郎を描くにあたっては、大神一郎にない彼の美点を話にどう生かすかに心を砕きました。大神至上主義なもんで、それを探すのにまず苦労しました。江田島で殴られ慣れてるから痛みに強いだろう、という設定も、かなり苦し紛れにひねり出した気がします。でも我ながらナイスだわこの設定(笑)。原作でも、肉体的に痛い目に遭わされる回数が大神さんより多かったような……気のせいかな。あとは好奇心旺盛でいろんなものを抵抗なく受け入れてしまうところとかも。 あと、サニーサイドの発言「彼は最高級品」については、やはり検証が必要なようですね。「散花針」での「大河くんにも」という台詞も、原作での「最高級品」発言が下敷きになっています。サニーサイドはどんな方法で大神一郎を最高級品だと確かめたのか。それについては漠然と「特別な過程を要したのだろう」とは思っていましたが、話として書くつもりはありませんでした。ただ、やはりそこが知りたいというニーズもあるようですので、今度はサニー視点で書いてみたいと思います。
by tenhosai-north
| 2006-01-12 16:00
| 創作メモ
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